日本スピッツが覚える基本的な芸

・おすわり

お尻を地面につけて座る姿勢。

自分の日本スピッツと周囲の他の犬を落ち着かせる。

「おすわり」をしている犬が動くときには、立ち上がろうとする動作があるので、その動作に気づき、止める時間を作ることができる。

・ふせ

お腹を地面につけて腹這いになる姿勢。

「ふせ」をしている日本スピッツが動くときには、立ち上がろうとする動作があるので、その動作に気づき、止める時間を長く作ることができる。

・待て

おやつやご飯を数秒待つこと。犬が体を止めることを覚えるので、車から降ろすときや道路に飛び出しそうになったときに止めることができる。

・おいで

名前や指示で日本スピッツを呼んだときに、つかまえることができる距離まで来ること。首輪が抜けたり、リードを離してしまったときに犬の安全を確保することができる。

・離して

くわえているものを出すこと。飲み込んでは危険なものをくわえているときや、くわえられては困る物をくわえているときに口から出させることができる。

・抱っこ

日本スピッツがどの足も地面についていない状態で、飼い主の手や腕の中にいること。動物病院で診察台に乗せるときや、災害時に瓦礫で歩けない場所を通過するときに役立つ。

・ゴロン(左右)

日本スピッツが脇腹を下にして寝る姿勢。これができるとレントゲンを撮影するときに、全身麻酔の処置を避けられることにもなる。

・トイレ

家の中でも外でも、飼い主の指定した場所に合図で排尿・排便ができること。

長く車に乗るときや、災害時に家に住めなくて戻れなくなったときに、飼い主の合図で排尿・排便することができる。

・ハウス

飼い主が決めたスペースに犬が入ること。旅行の時の車での移動や、災害時の避難所での飼育を想定してそれに慣れておくこと。

・スタンド

犬が4本の足で立つ姿勢。動物病院で下から腹部を診察するときや、抱き上げるときに役立つ。

・全身スキップ

余すところなく全身どこでも触ること。ケガや病気の早期発見や、動物病院での処置時のストレス緩和に役立つ。

・歯磨き

歯周病予防と、口臭がサインの病気を早期に発見することができる。

 

日本スピッツには、我々人間のように「日本で一番賢い犬になろう!」とか、「今日こそおすわりができるようになるぞ!」といった向上心はありません。あるのは、動物としての本能と犬種特性に基づいた欲求です。

飼い主の意図に関わらず、結果的に犬がいやだと思う刺激を与えてしまっていたり、トレーニングをする時間帯によっては犬が排尿や散歩を思い出したり、または飽きてきたりして集中力が散漫になることもしばしばです。犬の集中力は成犬でも長くても15分程度だといわれています。

集中力が途切れてしまうと学習能力が低下します。次回の、明日のトレーニングへのモチベーションを下げないためにも、日本スピッツに何かを教えたり、何かの行動を減らしたり、またはなくすトレーニングの時間は、1日の内でせいぜい長くても10分程度に留めましょう。

 




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